頻度は多くないのですが、WPで構築したサイトのサーバ移行を行うことがあります。いつも抑えで調べるので、今回メモしておきます。
スポンサーリンク0. 前提(今回のケース)
管理上の問題で下記のサーバ移行が発生しました。※サーバの良し悪しとは関係ありません
- 「WADAX」→「Xサーバー」への移行
- WordPressを利用している
- ドメインは変わらない
- 以降に記すXサーバーでの作業は基本的に「サーバーパネル」になります
1. Xサーバーにドメインの箱を作る
「ドメイン設定」>「ドメイン設定追加」でドメインを追加することができます。こちらはそのドメインを使うための箱を用意するというイメージで、ドメインを購入するわけではありません。ですので、箱を作っても追加したドメインでアクセスすることはまだできません。
また、ドメイン追加した後、反映まで時間が掛かるので、お急ぎの場合はご注意ください。Xサーバーへの移行が決まったら、その時点でドメイン追加だけしておくとスムーズです。
反映後、FTP接続すると[追加したドメイン]フォルダが作成されています。その中にあるpublic_htmlフォルダがドメイン直下になります。下記「5. 移行先サーバに・・・」にてこちらにアップロードしていきます。
・Xサーバーさんの参考ページ
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_domain_setting.php
2. 移行元サーバからファイルをダウンロード
移行元サーバにFTP接続して必要なファイルをダウンロードします。
サイトに関するファイル(Wordpress関連およびその他)をすべてダウンロード&バックアップしておきます。バックアップはとりあえずローカル上にあれば問題ないと思います。
また、サーバ固有のファイルはダウンロード不要です。例えば、サーバーに依存するブログ用ファイルなどは新しいサーバに移動しても動作しなかったりします。よく分からない場合は、移行元サーバに問い合わせてみてください。※経験則ですが、どのレンタルサーバ会社様もけっこう丁寧に教えてくれます
WordPress関連のファイルはとても多いので、ダウンロードには時間が掛かるかと思います。また、画像をたくさんアップロードしている場合は、かなり時間が掛かります。
3. 移行先サーバに新しくDBを作成
移行先サーバーに新しいDBを作成しておきます。パスワードは同じものを指定することが可能ですが、他の情報は移行元サーバとは異なります。パスワードは次項で使いますので、覚えておきます。※パスワード以外は確認する方法があります
・Xサーバーさんの参考ページ
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_db_setting.php
4. wp-config.phpのDB情報を更新
「3. 移行先サーバに新しくDBを作成」で作成したDBの情報を「wp-config.php」に反映します。
※念のため変更前のファイルはバックアップしておく
※下記「DB情報の確認」と文言を合わせています
※こちらの内容を編集します
DB情報の確認・反映
「設定対象ドメイン」を設定>データベースの「MySQL設定」>作成したDBの情報(MySQL一覧タブ)を確認し、「wp-config.php」を更新します。
wp-config.php | 列 |
---|---|
DB_NAME | データベース |
DB_USER | アクセス権所有ユーザ |
DB_PASSWORD | 先ほど設定したパスワード |
DB_HOST | ページ下部の「MySQLX.X情報」の MySQLX.X ホスト名 |
※パスワードを忘れた場合は、同ページ内の「MySQLユーザ一覧」タブにてパスワード変更ができますので、該当ユーザーのパスワードを変更してください
5. 移行先サーバにファイルをアップロード
移行元サーバと同じ階層になるようにアップロードします。「1. Xサーバーにドメインの箱を作る」で作成された[追加したドメイン]>public_htmlにアップロードします。移行であれば、ダウンロードした階層のままアップロードすれば問題ありません。
ダウンロード同様、時間が掛かります。
6. 移行元サーバからDBをエクスポート
phpMyAdminへのログインまではWADAXの説明になります。
データベース>MySQL設定>ページ下部の表の「管理ツール」をクリック>ユーザーID、パスワードを入力してphpMyAdminにログインします。
※ユーザーID、パスワードは「2. 移行元サーバからファイルをダウンロード」でダウンロードした「wp-config.php」を確認すると分かります
以降、phpMyAdminの説明ですので、WADAX以外でもphpMyAdminであれば共通になります。
①エクスポートしたいデータベースをクリック
②「エクスポート」をクリック
③「詳細」をクリック
④テーブルすべてにチェックが入っているか確認
※余談ですが、このレイアウトは初めてみました。最近phpMyAdminの方でUIの調整があったのかなと(2019/12/10の感想)
⑤「zip 形式」を選択
今まで「zip 形式」でやっていたので、とりあえず「zip 形式」にしておきます。
ただ、テストとかで頻繁にDBをエクスポート・インポートするときは「なし」「gzip形式」だったりもします。その場合も特に問題ないので、お好みで良いかと思います。
⑥「実行」をクリック
これでzipファイルがダウンロードできますので、エクスポート完了です。
※上記以外の設定はそのままで問題ないかと思います
7. 移行先サーバへDBをインポート
phpMyAdminへのログインまではXサーバーの説明になります。
データベース>phpmyadmin(MySQLX.X)をクリックすると、phpMyAdminのログインページにいきます。ユーザーID・パスワードを入力してphpMyAdminにログインします。
※ユーザー名、パスワードは「4. wp-config.phpのDB情報を更新」と同じものです
以降、phpMyAdminの説明ですので、Xサーバー以外でもphpMyAdminであれば共通になります。
①インポートしたいデータベースをクリック
②「インポート」をクリック
③「6. 移行元サーバからDBをエクスポート」でエクスポートしたファイルを選択
④「実行」をクリック
⑤インポート完了です。
以上、移行も完了です。
8. hosts設定し、確認
サーバ移行は上記で完了ですが、ドメインは割当てられていない状態です。確認するためにはhosts設定を行う必要があります。
まず、XサーバにてIPアドレスを確認します。「アカウント」>「サーバー情報」に「IPアドレス」があります。
次にhostsファイルを探します。Windows10の場合ですと「C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts」にあります。その他の場合は「hosts windows7」などで検索してみてください。すぐに出てくるかと思います。
hostsファイルを別の場所にコピペして、編集します。テキストエディタなどでhostsファイルを開き、一番最後に下記のような1行を追加し保存します(下記は設定例です。各自IPアドレス、ドメイン名を入力してください)。
※念のためバックアップしておいてください
#IPアドレス ドメイン名 XXX.XXX.XXX.XXX lucklog.info
※Xには数字が入ります。上記で確認したIPアドレスを入れてください
※ドメイン名は移行するドメインを入れてください
※IPアドレスとドメイン名の間は半角スペースです
※hostsファイルで「#~」はコメント扱いになります
hotstsファイルを編集後、「C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts」のhostsファイルを上書きます。
ブラウザを再起動すると確認できるようになっています。ただし、キャッシュが残っていて、移行元サーバーの状態が表示されたりもするので、適宜スーパーリロード等を行ってください。
これでサイトチェックもできるようになったので、ドメイン移管やネームサーバの変更前に十分チェックしてください。
自分でやるのはちょっと…という方へ
データベースを使っているWordPressなどのサーバー移行って結構怖いですよね。正直僕も怖かったりします。怖がりながら慎重に対応することで少しでも安全に移行しているつもりです。
怖いと言っても、僕の場合は仕事柄、依頼される側でもありますし、実際にいくつもサーバ移行したこともあります。なので、自分のサイトも自分で移行しました。
ですが、自分でやったことがない人の場合はサイト作成やリニューアルを依頼した会社さんに相談するのが一番かなと思います。やり取りがスムーズですし、何より自分でやるよりは安全ですよね。
まあ、その会社さんとの”相性が良かったら”という場合ですが…。
サーバー移転をしてくれるサービスもある
まあ、自分もそうですが、WordPressなども含めサーバー移行をしてくれるサービスはあります。
自分でやるのは怖いけど、サイトを作ってくれた会社さんは微妙だったし、そういった知り合いもいないし…という方は見てみても良いかもしれないですね。下記にリンクを貼っておきます。
サーバー移行にはリスクもあるので、少し費用は高く感じますよね。東京海上日動さん提供の『サイバーリスク保険』などの保険にも入っているみたいですし、何かあった場合などは安心かもしれないです。
ご参考までに。
以上です。
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